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9月6日「最新!ナノと光の講演会」開催報告
投稿日:2019/09/10
カテゴリ:イベント

9月6日につくば国際会議場で「最新!ナノと光の講演会」を開催いたしました。

本講演会は光、ナノ分野をテーマとし、
京都工芸繊維大学 教授 武田 実 先生
東京大学 准教授 松井 裕章 先生
のお二方をお招きし、同分野の最新の研究についてご講演いただきました。

 

最新!ナノと光の講演会 講演内容概要

「表面プラズモンを応用した可視~紫外域用光学デバイスの研究」
京都工芸繊維大学 教授 武田 実 先生

      武田先生からは可視~紫外域で動作する集光素子のプラズモニックレンズと高解像度を実現するマイクロ・カラーピクセルの研究についてご講演いただきました。プラズモニックレンズは単純な構造から始め、シミュレーションと実験で同様の結果が得られていることが確認できた後、複雑なレンズに発展させ、高指向性、高集光率なプラズモニックレンズが作成できるまでの様子を説明いただきました。現在はプラズモニックレンズの生産性改善に向けてNanoimprint lithographyによる生産の検討を進められています。マイクロカラーピクセルは現行の解像度を大幅に上回る解像度が達成できる印刷技術として注目されています。ピクセルの構造によりスペクトルが系統的にシフトする様子をシミュレーションで示し、実験でも数10μmのピクセルの色が変化する様子を紹介いただきました。

 

「酸化物半導体における表面プラズモンの光学応答と赤外応用」
東京大学 准教授 松井 裕章 先生

      東京大学松井先生からは酸化物半導体による表面プラズモンを用いた選択的に赤外線を反射する技術の研究についてご講演いただきました。近年注目される電気自動車はモーターとライトや車内空調などの動力源が同じため走行距離増加にはさらなる省エネルギー化が求められています。省エネルギー化技術として挙げられる車窓での熱遮断技術では可視光に加え、今後自動運転に必要な遠赤外~マイクロ波帯は透過しつつ、中・近赤外線は反射するという条件が求められています。しかし、現行製品では可視光、遠赤外~マイクロ波の透過率と中・近赤外線の反射率はトレードオフの関係にあります。松井先生はその解決策として酸化物半導体ナノ粒子と表面プラズモンを利用した手法により選択的な中・近赤外の反射を目指しており、今回はその研究成果について説明いただきました。

 

「ナノスケールを対象にした光学シミュレーションの実践と応用」
株式会社科学技術研究所 科学技術部

      弊社藤田から光ナノ分野におけるシミュレーション手法と活用のポイントについて講演しました。ナノスケールの金属をシミュレーションで扱う際に重要となる分散性の再現手法や効率の良いスペクトルの導出手法を解説しました。また、クラウド上で解析できるKeyFDTD on Cloudを用いて実際に金属ナノ粒子の局在表面プラズモン現象をシミュレートしスペクトルの導出や電界分布を可視化しました。

 

次回のセミナーは10月11日に可視光帯をテーマにセミナーを開催予定です。

「可視光帯における金属ナノ粒子の反射・透過・吸収特性のパラメータサーベイ」
10月11日(金) 14:00~16:00 (開場 13:30~)
開催場所 : 東京都千代田区麹町3-5-4麹町インテリジェントビル8階
内容 :
電磁波解析ソフトKeyFDTDによるシミュレーションの体験
(モデリング、計算実行、解析結果の可視化)
シミュレーションに関する個別相談