株式会社 科学技術研究所
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図化処理(コンター)

 
シミュレーション結果を文書化する際に頻繁に使用されるのが電磁界の強度やSARを色で表現したコンターです。コンターは平面上の分布を視覚的にかつ定量的に把握できる点で非常に優れています。
コンター使用時の注意点はカラーで出力した画像をモノクロまたは2色、3色刷りの印刷物で使用しないことです。多くの場合、カラーのコンターは赤色に大きな値、青紫色に小さな値を割り当てられます。これをモノトーンにすると大きな値と小さな値共に濃い色で印刷されるため、非常に紛らわしい図表になってしまいます。(下の図)論文や印刷物がモノトーン印刷の場合それに合わせて最初から図化処理する必要があります。(上の図)

図化処理(ラインコンター)

 
ラインコンターは等値線のことです。コンターと同様、シミュレーション結果の図化処理では頻繁に使用されます。コンターに比べると値の把握が直感的には出来にくいですが、モノトーン画像でもコンターで発生したような問題は発生しにくい点がメリットです。またコンターよりも値の傾きを等値線の間隔から把握しやすい点もメリットです。
値の把握には上の図のように線の濃さを変更するケースや、ソフトウェアによっては等高線に小さな文字で値を追加できるものもあります。上記の図は線の濃さを変更した図です。
等高線に値を追加した図を使用する場合、印刷時の大きさを考慮して文字の大きさを調整する必要があります。また.pngや.jpeg等のデータを用いた場合には文字も画像として扱われるために印刷時に判読できない可能性が高くなる点に注意が必要です。

シミュレーション結果の図示-グラフ

 
コンターやラインコンター(等高線)は2次元の分布を直感的に理解しやすいという利点がある一方で定量的な把握に向きません。定量的な把握にはグラフが最も向いています。
グラフの描画は1次元方向に限られるというデメリットがありますが、複数の系列を同じグラフに描画することで系列ごとの定量的な比較が容易であるという大きなメリットがあります。
シミュレーション結果の表示はソフトウェアの仕様がコンターの表示など3D表示が中心になっていますが、最も確かな表現方法はグラフと考えています。(著者の実感+主観ですが、学生時代の師匠にも同じことを言われていました。)

シミュレーション結果の定量化

 
上の表でĒi,j,kなどの変数の上に‾がついているものは積算を行って得られる値です。FDTD法ではメッシュ各点の物理量を時系列で扱っているために、非常に多くの情報を得ることが出来ます。とはいえ、すべての情報を保存するのはディスク容量の無駄でもあり現実的ではありません。
電界によるマイクロ波加熱問題では電界ベクトルの実効値及びSARのデータが必須で必要に応じて実効Poyntingベクトルのデータを保存します。
一方、アンテナ解析の場合には電磁界強度の実効値に加え位相のデータが必要です。更にアンテナそのもののインピーダンスを検討する場合には複素電流ベクトルのデータが必要であり、保存するべきデータが多くなります。
電波伝送問題ではDUR(Desired Undesired Ratio)が必要ですが電界ベクトルの実効値と電界成分の位相データがあれば複素電界を求めることが出来るため、複素数の形でDURを計算できます。
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