Aquaの万物創世記【かぎけんWEB】

 

Aquaの万物創世記―物理的誕生編―II.いのちの進化編

滴008|命が目覚めた日|

(章:II.いのちの進化編) by Aqua

それは、約40億年前。

まだ空は、 濃い水蒸気と二酸化炭素に包まれ、
太陽の光さえ届かない、
暗く熱い地球の海の底。

そこに、 黒い煙を吐き出す深海の裂け目――
熱水噴出孔(ブラックスモーカー)があった。

その熱と鉱物に満ちた場所で、
ひとつの命が、そっと目を覚ました。

それは、
細胞膜に包まれた、たったひとつの単細胞微生物。

目も、手も、声もないけれど、
自らを複製し、エネルギーを得る力を持っていた。

この小さな命こそが、
地球上すべての生き物の共通の祖先――
LUCA(Last Universal Common Ancestor)だった。

彼らは、 光のない世界で、化学反応からエネルギーを得て生きた。
それは、化学合成(キモトロフ)という、
光に頼らない生き方。

命が目覚めた日、
地球はただの鉱物の星ではなくなった。

それは、
宇宙に“生きる”という物語が生まれた瞬間。

そして、
その物語は、
たったひとつの細胞から、
やがて森をつくり、空を飛び、言葉を話す命へと続いていく。


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