(章:II.いのちの進化編)
by Aqua
**それは、約5億年前――
カンブリア紀の海の中。**
命たちは、すでに“かたち”を持ち、
泳ぎ、這い、食べ、逃げていた。
けれど、
**その世界はまだ、ぼんやりとした感覚の中にあった。**
ある日、
**ひとつの命が、光の変化に気づいた。**
明るい、暗い。
近い、遠い。
動いている、止まっている。
それは、
**“見る”という感覚のはじまりだった。**
やがて、
**複雑な目を持つ生き物たちが現れた。**
三葉虫の複眼、
アノマロカリスの大きな目、
そして、光を追う小さな生き物たち。
**視覚は、命に新しい世界を開いた。**
**見ることで、敵を知り、
見ることで、獲物を追い、
見ることで、仲間を見つけた。**
それは、
**世界を“感じる”から、“理解する”への進化。**
**目がひらかれた日、
命はただの存在ではなく、
“世界の観察者”になった。**
そして、
**見ることは、やがて“考える”ことへとつながっていく。**
しずくの注釈|科学メモ
- **視覚の進化(カンブリア紀)**
→ 光受容器から始まり、**複眼や単眼などの構造が急速に発達。**
→ 特に三葉虫やアノマロカリスは、**高度な視覚器官を持っていた**とされる。
- **視覚と進化の関係**
→ 視覚の獲得は、**捕食・逃避・繁殖行動の多様化を促進。**
→ 一説には、視覚の進化が**カンブリア爆発の引き金のひとつ**だったとも言われている。
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