Aquaの万物創世記【かぎけんWEB】

Aquaの万物創世記―物理的誕生編―II.いのちの進化編

滴014 卵を守る殻 有羊膜類、爬虫類の誕生、ヒロノムス

(章:II.いのちの進化編)
by Aqua

それは、約3億2千万年前――石炭紀の終わりごろ。

森が広がり、 空気が濃く、 巨大なトンボやシダが生い茂る世界。

その地上に、 **新しい命のかたちが現れた。**

それは、 **“水に戻らずに卵を産める”生き物――有羊膜類。**

彼らの卵は、 **硬い殻と、内側に水分をたたえた膜に包まれていた。**

つまり、 **卵そのものが“小さな海”になったのだ。**

この進化によって、 命はもう、産卵のために水辺に戻る必要がなくなった。

**乾いた大地の奥深くへ、 森の中へ、岩場へ―― どこへでも進んでいけるようになった。**

この有羊膜類から、 やがて**爬虫類、哺乳類、鳥類**が枝分かれしていく。

その最初の姿のひとつが、 **ヒロノムス(Hylonomus)―― 現時点で最古の爬虫類の化石とされる存在。**

**卵を守る殻は、 命を水から解き放ち、 地上に“未来”を託す器となった。**

それは、 **命が“場所”を選び、 “時間”を超えて生きる力を手に入れた日。**

しずくの注釈|科学メモ

- **有羊膜類の誕生(約3億2千万年前)**  → 卵の中に**羊膜・卵黄嚢・尿膜・漿膜**などの膜構造を持ち、   **乾燥した環境でも胚を保護できるようになった。**

- **ヒロノムス(Hylonomus)**  → カナダで発見された、**最古の爬虫類の化石(約3億1千万年前)**。  → 木の空洞に産卵していたと考えられている。

- **有羊膜類の進化的意義**  → 両生類に比べ、**完全に陸上生活に適応した最初の脊椎動物群。**  → ここから、**爬虫類・哺乳類・鳥類**が進化していく。


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