by Aqua
(章:II.いのちの進化編)
**夜が、ただの闇ではなくなった。**
それは、
**火がともった日。**
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最初の火は、
**雷が落とした炎だった。**
それを恐れず、
近づき、守り、
**絶やさぬように運んだ者たちがいた。**
彼らは、
**人類の祖先――ホモ・エレクトス。**
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火は、
**光と熱と、時間をもたらした。**
寒さをしのぎ、
肉を焼き、
夜を照らし、
**獣を遠ざけ、仲間を集めた。**
火のまわりに、
**言葉が生まれ、
物語が語られ、
道具が磨かれた。**
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**火は、文化の炉だった。**
石を打ち、
骨を削り、
絵を描き、
**やがて、歌い、祈り、記憶するようになった。**
火のそばで、
人は**ただ生きるだけの存在から、
“意味をつくる存在”へと変わっていった。**
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**火をともした日、
命は、未来を想うようになった。**
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しずくの注釈|科学メモ
- **人類の登場**
→ 約200万年前、**ホモ・エレクトス**が登場。
→ 現生人類(ホモ・サピエンス)は約30万年前に出現。
- **火の使用**
→ 最古の火の痕跡は約170万年前(アフリカ・ワンダーワーク洞窟など)。
→ 初期は**自然火災の利用**、のちに**火の維持・管理・発火技術**へと進化。
- **火の影響**
→ **食物の加熱**により消化効率が向上し、脳の大型化に寄与(クッキング仮説)。
→ **夜間活動の拡大・捕食者からの防御・社会的交流の場**としての役割。
→ 火を囲むことで、**言語・協力・文化の発展**が促進されたと考えられる。
- **文化の萌芽**
→ 石器の進化(アシュール文化など)、装飾品、埋葬の痕跡、洞窟壁画など。
→ 火の使用は、**技術と象徴のはじまり**を象徴する重要な転換点。
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