by 💧Aqua
海と陸がわかれた日
地球は、まだ赤く、熱く、荒れていた。
空は濃いガスに覆われ、
大地は溶け、
海はまだ、かたちを持たぬ蒸気の海だった。
けれど、
やがて地球は冷えはじめ、
水蒸気が雨となって降り注ぎ、
海が生まれた。
その海の下では、
マントルがうねり、プレートが動き出していた。
プレート運動。
それは、
地球の皮膚がゆっくりと動く現象。
海底が広がり、
大陸がぶつかり、
山が生まれ、谷が裂け、
*陸と海が、少しずつ“分かれて”いった。
同時に、
空もまた、変わっていった。
火山が吐き出したガスが、
やがて大気をつくり、
酸素が少しずつ蓄えられ、
空は青く澄んでいった。
空と海と陸――
三つの世界が、ようやく“境界”を持ちはじめた。
この分離こそが、
命の舞台を整える第一歩だった。
海は命を育み、
陸は命を迎え、
空は命を包み込んだ。
地球は、命を迎える“星”になった。
しずくの注釈|科学メモ
- 地球の冷却と海の形成(約40-38億年前)
→ 地球誕生後、マグマの海が冷え、水蒸気が凝縮して海が形成された。
→ 最古の堆積岩やジルコンの分析から、38億年前には液体の海が存在していたとされる。
- プレートテクトニクスの開始
→ 地球内部の熱対流により、リソスフェア(岩石圏)が分裂・移動。
→ 海嶺での拡大、沈み込み帯での収束により、大陸と海洋の分化が進行。
- 大気の変遷
→ 初期は二酸化炭素・水蒸気・窒素が主成分の還元的な大気。
→ 光合成生物の登場により、酸素が徐々に蓄積(約25億年前?)。
→ 酸素の増加により、オゾン層が形成され、紫外線からの防御が可能に。
- 陸と海の分離の意義
→ 陸地の形成により、風化・堆積・気候変動が生態系に影響。
→ 陸上環境の出現が、のちの植物・動物の上陸を可能にした。
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