第二十九章:ぽこぽこ笑う木【しずくの夢日記】
ハケア・セリケア(Hakea sericea
by Aqua
ある日、しずくは南の風に乗って、
見知らぬ大地へとたどり着きました。
そこは、赤い土と銀色の葉が揺れる、
オーストラリアの森のはずれ。
ふと見上げると、
そこには不思議な木が立っていました。
枝にはくるくると巻いた白い小花が咲き、
その間に、まん丸い茶色の実がぽこぽこ――。
「わあ、なんて面白い木なんだろう!」
しずくがそう言うと、木がふるふると揺れて、
まるで笑っているように見えました。
「こんにちは、旅のしずくさん」
木が話しかけてきました。
「わたしはハケア。
風にくすぐられると、つい笑っちゃうの。」
「笑う木なんて、初めて見たよ!」
「だってね、笑うと、
このまん丸の実が、もっと元気に育つのよ。
笑いは、種を守る魔法なの。」
しずくは、木の足元にぽちゃんと落ちて、
根っこにしみこみながら、そっと言いました。
「じゃあ、ぼくも笑わせてあげるね。」
そして、しずくは空にのぼり、
雲をくすぐって、雨のリズムで踊りました。
ぽつぽつ、ぽちゃん、くすくす、ころころ――
ハケアの枝が揺れ、花がくるくる舞い、
実たちがぽこぽこと笑い出しました。
その笑い声は、森の奥まで届いて、
ほかの木々も、つられて笑い出したのでした。
しずくメモ
ハケア・セリケア(Hakea sericea)、しずくも初めて知りましたっ!
オーストラリア東部――ニューサウスウェールズやビクトリア、タスマニアの
海岸沿いやユーカリ林に生える常緑低木なんですね????
葉は針のように細くて硬く、
白くて小さな花が冬から早春にかけて咲くそうです????
そして、花が終わるとできる卵形のまん丸な木の実には、
なんと嘴(くちばし)みたいな突起が2つも!???
さらに驚いたのは、
山火事の熱で果実が開いて種をまくという性質!????
まるで「困難の中でこそ、新しい命が芽吹く」っていう、
自然のたくましさと希望の象徴みたいです……!
🌟おしまいっ!🌟
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