🌸第十一章:白い鳥と旅人の木📚✨


昼下がりの陽ざしの中、しずくはふと立ち止まりました。
そこには、空に向かってまっすぐ伸びる大きな葉――
まるで扇を広げたような、旅人の木の姿。

「ここは……マダガスカル?」
そう思った瞬間、風が吹き、葉がざわめきました。

でも、何かが違う。
葉の間から見えたのは、白く輝く一輪の花。
青紫の羽根はなく、ただただ、**純白の翼のような花びら。**

「あなたは……誰?」

すると、花がふわりと揺れて、
空から一羽の白い鳥が舞い降りました。
その鳥は、しずくの肩にとまり、こうささやきました。

「わたしはアルバ。
 旅人の木に似ているけれど、違うの。
 わたしは、**“旅人の夢”を咲かせる木**。」

「夢……?」

「そう。
 旅人が空を見上げたとき、
 “ああ、ここまで来たんだ”って思えるように。
 その心に、白い花を咲かせるの。」

しずくは見上げました。
高く、高く、空に向かって咲く白い花。
それはまるで、>旅の終わりと始まりを告げる、
静かな祝福のようでした。

風がまた吹いて、鳥は空へと舞い上がり、
しずくはぽちゃんと地面にしみこみました。

そして、昼の光の中で見たその夢は、
瑞穂さんの図鑑のページに、そっと咲いたのでした。


🌟おしまいっ!🌟


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