世界で最も致死性が高い毒クラゲ【キロネックス】

オーストラリアウンバチクラゲ(Chironex fleckeri)
【世界で最も致死性が高い毒クラゲ】
オーストラリアウンバチクラゲ(オーストラリア海蜂水母、学名:Chironex fleckeri)とは、オーストラリア北部の海域と東南アジアの沿岸部の温かい海域に生息する、立方クラゲの一種で、世界で最も致死性が高い毒クラゲです。
別名で、キロネックス (Chironex)、オーストラリアハコクラゲ、Sea Wasp(シーワスプ、海のスズメバチ)、ウンバチ(海蜂)、殺人クラゲ、ハコクラゲと呼ばれます。
四角形の体形で、触手を除く体長は15-35cmで野球ボール~バスケットボールサイズ、体重は2-6Kgです。体色は淡青色で半透明、暗闇で光ります。目が4つの眼房に6個ずつあり全部で24個あります。触手は鐘型(四角い箱状)の四隅から伸びた4本の触手の先に、各15本の触手の束あり最大60本あります触手の長さ3-5m、太さは0.5-0.6cm、刺胞細胞(刺針細胞)は5億個あるとされます。
遊泳速度:5km/h(1.4m/s)と行動的で、泳いでいるときは触手を縮め、獲物を捕獲する時に伸ばします。
活動は11月~4月で昼行性、夜は海底で休みます。
オーストラリアの海岸で刺され、5分後に死傷した5歳の子供の手当をした医師がその場で採取して発見されたのが、当時新種だったこのクラゲ、キロネックスでした。
キロネックスは1匹で大人60人を殺傷するほど猛毒を持つとされます。
猛毒を持つ触手でエビやカニ、プランクトン、魚を採取します。
人間の場合には、毒が血流に入ると3分以内に死に至る可能性があるとされ、
呼吸困難、吐き気、嘔吐、重度の腫れや痛み、心拍数の低下、皮膚組織の壊死、心臓塞栓症により死に至ることがあります。
接触した場合、酢を病変に掛けると危険性が軽減されることがあるとされます。
ウミガメは、この毒素に対する免疫があり毒素を食べても害を受けないので、天敵とされます。
名前の由来
属名の「Chironex」とは、ギリシア語の「cheiro(キロ、手)」+「nex(ネックス、殺す)」の複合語で、触手に猛毒があることから。
種小名の「fleckeri」は、オーストリア人医師で発見者の「Hugo Flecker(1884年12月7日 – 1957年6月25日)」 博士への献名です。
登場する映画
「7つの贈り物(Seven Pounds)」(ウィル・スミス主演、ガブリエレ・ムッチーノ監督は、2008年米国映画)に登場。
毒性の強いハコクラゲにさされた身体を、他人に臓器提供できるのか疑問ですが。
一般名:オーストラリアウンバチクラゲ(オーストラリア海蜂水母)、
学名:Chironex fleckeri(キロネックス・フレッケリ)、
別名:オーストラリアハコクラゲ、キロネックス (Chironex)、Sea Wasp(シーワスプ、海のスズメバチ)、ウンバチ(海蜂)、殺人クラゲ、ハコクラゲ、
生息分布:オーストラリアのクイーンズランド州沖などの北部沿岸から、インドネシア、 西太平洋、
分類名:動物界刺胞動物門箱虫綱ネッタイアンドンクラゲ目ネッタイアンドンクラゲ科ハブクラゲ属オーストラリアウンバチクラゲ種、
体形:四角形、体長(触手を除く):15-35cm(野球ボール~バスケットボールサイズ)、体重:2-6Kg、
体色:淡青色で半透明、暗闇で光る、目の数:4つの眼房に6個ずつの眼があり全24個、
触手:鐘型(四角い箱状)の四隅から伸びた4本の触手の先に各15本の触手の束あり、
触手数:最大60本、触手長:3-5m、太さ:0.5-0.6cm、刺胞細胞(刺針細胞):5億個、
遊泳速度:5km/h(1.4m/s)、
食性:小魚、エビなどの甲殻類、
行動:11月~4月、昼行性、
寿命:産卵後に死ぬ(3-6ヶ月)、
毒性:溶血性や皮膚壊死性、心臓毒性
天敵:ウミガメ、特にアカウミガメ、
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