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アルミニウムの複素屈折率と分散モデルによる近似

アルミニウム(Al)は原子番号13の第13族の元素です。銀白色の光沢ある色を示します。軽量かつ加工性が高いため広い用途に使用されています。アルミニウムはプラズモンの共鳴周波数が紫外域に存在するため、紫外プラズモニクスの材料として期待されています。また、産出量が多く安価な金属であることから貴金属ナノ粒子等の代替利用が研究されています。ただし、プラズモン性能に影響を及ぼす酸化膜を形成しやすい欠点があります。

アルミニウムの複素屈折率と分散モデルによる近似(実部)
アルミニウムの複素屈折率と分散モデルによる近似(虚部)

分散モデル(Drude-Lorentz)

    \[ \varepsilon_r(\omega) = \varepsilon_\infty + \frac{\omega_{p1}^2}{\omega(j\nu_c-\omega)} + \Delta\varepsilon_2 \frac{\omega_{p2}^2}{\omega_{p2}^2+j\omega\delta_{p2}-\omega^2} \]

分散モデルに与えたパラメータ一覧

分散モデル設定する係数変数数値
共通周波数∞の誘電率ε1.00
Drudeモデルプラズマ角周波数[rad/sec]ωp12.35×1016
衝突周波数[rad/sec]νc1.18×1015
Lorentzモデル静電界の誘電率から周波数∞の誘電率を引いた値∆ε21.00
共振周波数[rad/sec]ωp22.35×1015
減衰係数[rad/sec]δp24.70×1014

電磁波解析ソフトにおける設定

Aluminium/RefractiveIndex (FrequencyDispersion)
Aluminium/EpsInf 1
Aluminium/FrequencyDispersion(1) Drude
Aluminium/OmegaP(1) 2.35E+16
Aluminium/OmegaNu(1) 1.18E+15
Aluminium/FrequencyDispersion(2) Lorentz
Aluminium/DeltaEps(2) 1
Aluminium/OmegaP(2) 2.35E+15
Aluminium/DeltaP(2) 4.7E+14