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下心ありあり🤩万葉集草木108.榊

サカキ(榊、学名:Cleyera japonica)は、モッコク科サカキ属の常緑小高木です。日本では、関東南部(石川県以西)、四国、九州に分布します。古くから神聖な木とされ、魔除けや、民間薬にも使われています。日本の神道では、葉付きの枝を玉串(たまぐし)と呼び、神事に用い、神棚に上げています。
葉は緑色で全縁で、枝に2列に互生してつき水平に広がります。初夏に、葉腋から小さな五弁花を下向きに1~4個咲かせます。花は、咲き始めは白色で時間が経つと薄黄色に変色します。果実は晩秋~冬に黒熟します。用途は、材が建材や器具、加工品に使われ、枝葉が家の神棚や神殿などの祭壇に祭られます。
榊が無い地方では、ヒサカキ(姫榊、非榊)を代用として祭ります。

万葉集とサカキ

万葉時代でもサカキは神聖な木とされその枝葉を玉ぐしにして神に奉納します。奉納の際には、神に敬意を表し、祈念をこめて捧げなければならないとされます。

万葉集 第3巻 379番歌

作者:大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)
題詞:大伴坂上郎女祭神歌一首
   天平5年(西暦733年)冬11月に詠んだ歌
登場する草木:サカキ(榊、さかき)

原文

長歌なので途中端折ります。

久堅之 天原従 生来 神之命 奥山乃 賢木之枝尓 白香付 木綿取付而
・・・ 中略 ・・・
如此谷裳 吾者祈奈牟 君尓不相可聞

詠み

久堅(久方)之(の) 天(の)原従(より) 生(れ)来(る) 神之(の)命(みこと) 奥山乃(の) 賢木(さかき)之(の)枝尓(に) 白香(しらか)付(け) 木綿(ゆう)取(り)付(け)而(て)
・・・ 中略 ・・・
如(か)此(く)谷(だに)裳(も) 吾(我)(れ)者(は)祈(こひ)奈(な)牟(む) 君尓(に)不相(逢はじ)可(か)聞(も)

ひさかたの 天の原より 生(あ)れ来(きた)る 神の命(みこと) 
奥山の賢木(さかき)の枝に 白香(しらか)付け 木綿(ゆふ)取り付けて 
・・・ 中略 ・・・
かくだにも 我(あ)れは祈(こ)ひなむ 君に逢はじかも

意味

遠い 天の原より 生まれ来られる 神様に 奥山の榊(さかき)の枝に 白香(しらか)や 木綿(ゆふ)を取り付けて 
・・・ 中略 ・・・
こんなにもして 私は祈っています。 あなたに会えるかと思って。

詳しくはこちら … 以下本文に続く

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特集 万葉集でよまれた草木

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