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「世界一危険な貝」、アンボイナガイ

アンボイナガイ


アンボイナガイ(Amboyna貝、学名:Conus geographus)とは、熱帯・亜熱帯の浅海のサンゴ礁に生息するイモガイ科イモガイ属の殺人巻貝です。
沖縄ではハブ貝、英名でGeography cone、Geographic coneと呼ばれます。
殻は長さ28cm、殻高は6.5-16.5cmで、殻色は褐色地に白い三角形斑が散らばります。殻は、幅広で厚い足の上にあり、殻と足の間に吻と、触覚があります。
口内に歯舌と呼ばれる銛のような毒針をもち、獲物を捕食する際に発射して毒を注入し、口を大きく開いて飲み込む。この毒はニルヴァーナ・カバル(Nirvana cabal)という神経毒で低血糖性ショックにより昏睡状態に近い麻痺を起こさせます。
毒針は手袋やダイビングスーツを貫通するので、人間にとっても危険です。また、解毒剤はありません。


アンボイナガイ
【世界一危険な貝】 アンボイナガイ (RAPURATA-RINGOGAI)


アンボイナガイの名前の由来


属名の「Conus」とは、ギリシャ語「k?nos(κ?νο?)、円錐)という意味で貝殻が先の尖った円錐形(conical shape)をしていることに拠ります。
種小名の「geographus」とは、ギリシャ語「ge?graphos(γεωγρ?φο?)」の「g?(γ?、大地)」と「graph?(γρ?φω、描く)」の複合語で、貝殻が「地理的な模様のある」ということから名付けられたとされます。
和名の「アンボイナガイ」とは、貝の産卵地であるインドネシアのAmbon島(Ambon Island)の旧称・別称「Amboyna」(採集地)+「貝」という形で命名されました。
英名の「Geography cone」とは、貝殻の模様が大陸を描いた地図に似ていることから。

一般名:アンボイナガイ(Amboyna貝)
学名:Conus geographus(コヌス・ゲオグラフス)
別名:ハブ貝(波布貝)、Geography cone(ジオグラフィ・コーン), Geographic cone(ジオグラフィック・コーン)
分類名:動物界軟体動物門新腹足目イモガイ科イモガイ属アンボイナガイ種
生息分布:インド太平洋の熱帯海域~日本、環境:浅海のサンゴ礁の潮間帯下部、
日本の生息分布:伊豆半島、紀伊半島、
殻長:28cm、殻高:6.5-16.5cm、殻色:褐色地に白い三角形斑、
雌雄異株、行動:夜行性、
歯舌長:1cm、歯舌太:0.2-0.3cm、
食性:魚類、ゴカイのような環形動物、タコやナマコなどの軟体動物を捕食する肉食性
天敵:カラッパ、ガザミ、
注記:猛毒。1個で700人分の致死量
他の有毒生物:イモガイ類、ヒョウモンダコ、オニダルマオコゼ

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アンボイナガイ (RAPURATA-RINGOGAI、学名:Pomacea insularum) 
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