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電磁波解析

レイリー散乱とミー散乱(1)

今日は電磁波の重要な性質の一つ、散乱について取り上げます。
散乱は電磁波の進行方向に障害物(散乱体)があるとき、進行方向以外に電磁波が反れていく現象です。
「電磁波が散り乱れる」から散乱です。

散乱現象は様々な分類・呼称がありますが、よく耳にするのはやはりレイリー散乱とミー散乱でしょう。
これらは電磁波の波長に対する散乱体の大きさによって分類されます。

レイリー散乱は波長に対して小さい散乱体に電磁波を照射した現象のことです。
「日中に空が青いこと、夕焼けが赤いこと」がレイリー散乱の例として挙げられます。
この場合、電磁波は可視光、散乱体は大気です。
次の図に示すとおり可視光は青い光から赤い光まで含んでおり、その波長は色によって異なります。
またレイリー散乱では、波長の短い青い光は波長の長い赤い光より多く散乱される性質があります。
すると、可視光が大気を長く通過して目に入る夕方や明け方の位置では散乱されにくい赤色に、
太陽の下、空全体を見上げる日中は青色に見えるというわけです。

次回に続きます。

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