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鳥の卵の形(2017年6月23日 藤田明希)

玉子は物価の優等生と言われてきましたが、流石に30~40年前に比べると高くなっている実感があります。玉子1パック100円(一人2パックまで)の売り出しもほとんど見なくなりました。この玉子は鶏の卵ですが、今日取り上げるのは鳥全般の卵の話題です。

Natureに鳥の卵の丸さと非対称性をまとめて、鳥の卵形状はメスの托卵期における飛ぶ能力に対する関連性を示した論文記事が掲載されています。

特に目を引いたのは飛ばない鳥たとえばダチョウ、キーウィ―は少しだけ非対称の卵を産み、レアやヒクイドリは非常に対称性の高い楕円回転体に近い卵を産む点を指摘して、ペンギンは例外である点です。ペンギンは飛びませんが、海中を泳ぎ回るので飛ぶ鳥に準じて非対称性が高い(楕円の一方がとんがった)卵を産むのだろうと推測しています。

記事ではもっと詳しく分析していますが、総じて飛翔能力の高い鳥ほど非対称の卵を産み、それらを骨盤や腹部、卵管の構造と関連づけています。研究者の興味は様々なところに目を配るものだと感心すると同時に、ペンギンの卵が真ん丸だったら跨いで温めるのが大変じゃないか?およそ論文の趣旨とは異なる感想を同時に思ってしまいました。

ニュース元
Science
Avian egg shape:Form, Function and Evoluation

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