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SpaceXのロケット打ち上げ(2017年6月5日 藤田明希)

米国NASAとスペースX社は現地時間6月3日早朝に宇宙輸送機Dragonをフロリダのケネディ宇宙センターから打ち上げました。目的は国際宇宙ステーションへの新規実験用器材と食料などの補給です。

スペースXは決済サービスであるPayPalを開発、展開したX.com社の創業者イーロンマスク氏が創業者の一人として創業したロケット打ち上げ会社です。企業が国から受託して宇宙輸送機を打ち上げるというのは不思議な感じもしますが考えてみれば日本でもその方向です。宇宙産業は技術レベルが高いわりに、産業需要が少ないとされて採算をとるのが困難視されてきました。今後の展開が楽しみです。

Dragonの貨物スペースは与圧スペースと非与圧スペースに分かれています。与圧スペースには骨粗しょう症に対する体系的なNELL-1タンパク質療法に関する設備が積載されました。宇宙空間では人や動物の骨粗しょう症が早く進行します。宇宙空間では飛行士は運動によってその進行を抑えますが、地球上で運動できない人もいますし、運動をしても骨量が回復するわけではありません。この治療法の有効性(特に骨量回復)を確認する治験を行うようです。また非与圧スペースには太陽光パネルの実験、中性子性に関する測定機器、地球の観測の機器などが搭載されました。

このニュースの締めくくりでは国際宇宙ステーションは16年目を迎えて各国の宇宙飛行士が連続して活動してきたことが誇らかに述べられています。但し逆に言えば現行の宇宙ステーションにおける活動は決して新しいものではなく陳腐化しつつあることも意味します。最先端の宇宙ステーション技術においてもイノベーションが必要な時期に差し掛かってきているのかもしれません。

元ニュース NASA
New NASA Experiments, Research Headed to International Space Station
 

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